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大人になって、教科書をもう一度読む。完成度に感動した。これからの教育。

2021年2月15日

こんにちは、Niicanです。

テスト勉強をしている息子。たまたま中学生の社会の教科書を見せてもらいました。

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昔の教科書のイメージ

社会人になって、世の中を知るにつれ、少しひねたと言うか、学校を馬鹿にするような気持ちが少しありました。

実社会と学校は違う、とか、学校って均一の教育ばっかりして、個性を潰している、とか。

みんな同じ教科書を、毎年毎年使って、詰め込み勉強をやらされている。

正直、そんなイメージがありました。

教科書は、既得権益の業者が作った、作れば自動的に学校からの需要がある本。

市場原理にさらされず、いつの時代も対して変わってないんだろうと。

今回、それを完全に裏切られました。

すいませんでした。

大人になって読んでも、教科書って面白い!

ふと家においてあった息子の社会の教科書。

あれ、昔より少し大きくなってる、写真が多いな、みてみると、、、

いやー、驚きましたね。

限られた容量の中で、子供全体の平均能力を考え、その中で興味深い内容にする、という点で、ほぼ最適解なのではないでしょうか。
時代に合わせて、内容もアップデートされてます。

国語の教科書もみてみると。

ヘッセの、「少年の日の思い出」

この暗くて生々しい感じ、、、引き込まれてしまいました。

挿絵も、切り絵とか、いい感じに入っている。

中学校時代の閉塞感を、一瞬で思い出しました。

何年も、その時代の評価を受け続けて、現代まで読みつがれている物語が乗っているんですね。

歴史の審判に耐えた物語たち。

面白いはずです。本というメディアの中で、完成された存在のような気がします。

これがタダでもらえるって、、日本って、なんていい国なんでしょうか。

教科書はいいのになぜ、教育が問題に?

そこでふと、考えました。

こんなにいい教科書がある。じゃあ、今の教育に閉塞感があるのはなぜだろう?

つまり、、

現行の教育システムは、教科書の細部をみて分かる通り、もう完成され尽くしている。

ということでしょうかね。

では、どうにもならないのはなぜでしょう?

先生だって、頑張っている。いや、頑張りすぎているくらいです。もっと休んでほしい。
生徒って30人くらいいるし、全てに対応は難しい、、、しかも授業の時間にその対応をするのって、効率悪いですよね、、、
部活なんて、完全にサービスです。好きな人はいいけど、どの学校にも野球部、合唱部、etc... 顧問の先生をすべて決めても、ばらつきがあるに決まってる!

生徒だって、大変です。どう頑張ったらいいのかわからない。
できる人にとっては、学校の授業はほんとにつまらない。できる子には、わかるからもういいや、と自分で自分の限界を決めてしまう子もいる。
自主性っていっても、友達や家庭環境に依存する点も多い、、、
もちろん、できない人は大変。でも、勉強以外のすごい能力に気づけてない人は、いっぱいいます。

先生も生徒も、個々では最適の思考で頑張っている、でも、全体としては間違った方向に行ってしまう。
Modern Monetary Theoryの中野剛志先生は、これを「合成の誤謬」といっていました。

Modern Monetary Theoryって、こういう話だったのか。「奇跡の経済教室」2冊、一気読み

つまり、個々が悪いんじゃなくて、全体の教育システムそのものが問題ということですね。

現在の教育についての問題

一同に子供を集めて、均一に真面目な労働者を育てる。
そのおかげで、日本は世界中から奇跡と呼ばれる復興を成し遂げたんですから。
人口ボーナスがあったからという話もありますが、とにかく時代にはマッチしていた。

戦後まもなくは、良いシステムだったんでしょうね。

でも、これからの時代はどうでしょうか。

皆と同じように頑張っても、安定した仕事につける保障はありません。コネもない。

人口減少による内需の低下、生産能力の低下は確実で、構造的には、日本はもっと貧しくなっていくはず。

その中で、個々が幸せを見つけるためにはどうするか。

意思・主体性の欠如

特に問題と思うのは、意思、主体性の欠如です。

これって、幸せを自分で決めるという価値観を持てない原因と思うんですよね。

日本の子供って、やりたいことを親になんとなくコントロールされていることが多いし、結果として学校でも同じ集団ができたりする傾向があるように思います。

結果として、自分の意見を持つ子供が少ないし、意見を自分で発表することを、あまり重要視していないし、重要視されない。

タダでさえ無宗教で、神に祈る代わりに、周りと同じ様に行動して安心するところがある。

自分に自信がないことが多い。

自分もそうです。

これを示す代表的な言葉が、ムラ社会気質、同調圧力など、でしょうね。

近所付き合い、上下関係などの関係性も、こういった問題を多分に含んでいると思います。

儒教的な価値観という言い方もできます。

これらの古い価値観に邪魔されて、個性を抑圧されている子供がなんと多いことか。

不登校などの不適応って、これらの価値観の犠牲者であることが、多いと思います。

今は住んでいる距離や生まれた順番は、個々の関係性においてあまり重要ではない。

一度リセットして、アップデートされるべきかと。

年齢に関わらず、大人こどもに関わらず、ひとりひとりが同じ人間、個として尊重されるべき、という点に立ち返るべきでしょう。

そしてそれぞれが考えを持ち、お互いを尊重する気持ちが大事です。

教育システムの柔軟性の問題

あとは、柔軟性の問題。

生徒の、勉強が難しくて理解できないとか、簡単すぎてもう少し突っ込んで勉強したい、などのニーズに答えていくべきです。

そして今の時代、それは可能になっているはずです。

トップダウンで能力を伸ばす教育をどんどんすすめて行くべきだと思います。

子供はどうせ減るので、少ない中の教育を充実させて、国力を最大化するよう、システム構築が必要ですよね。

以上より、勉強のスケジュール、カリキュラムは、個々の到達度、適性、希望によって、多様であるべきなのは言うまでもありません。

インターネット社会がもたらす、無限の可能性に期待

ただ、そこで問題があります。

特に、自分がそうだったのですが、田舎の長男で、親もサラリーマンで家にあまり帰らない、だと、社会との接点は非常に限られます。

何をやりたいかがわからない。メンターがいない。

そこでどうするか。

テクノロジーのみに頼るのではなく、教える「人」「環境」にももっとフォーカスするべきでしょう。

社会と学校がもっと近くにあるべきで、そのためには社会人が何らかの形で教育に入ってくるべきかと。

社会人の話をきける環境が理想的ですね。

学校の先生に聞いても、学校の先生しかやってないから、アドバイスってどうしても難しい。

環境が大事なんですよね。

ただ、これも近年のSNSの発達で、解決できるんじゃないでしょうか。
良いメンター、ロールモデルって、Webで格段にアクセスしやすくなってます。

カリンさんが、こんな素敵なツイートをしていました。

「この人みたいになりたい!」って、今はプロ野球選手や、医者ばかりじゃない。
YouTuberでも、フリーランスのプログラマーでも、ブロガーでも、ゲーマーでもいいんです。

Twitterとかブログで、多様な人の多様な価値観、生き方に触れることができます。
これって、高校生のうちには触れておいたほうがいいですよね。

高校生から、ダイレクトメッセージが来たら嬉しいじゃないですか。

ブロガーになりたいんですが、何を勉強するべきでしょうか?

と聞いて、プログラミング、と言われればそれもいいし、今は論理的思考の基礎が大事だから、やっぱり国語とか数学は大事なんだよ、とか。

何をすべきか、すべきでないかのアドバイスが貰える。

これって、親から言われるより絶対説得力ありますよね。
これを全部、親がやろうとするから、こじれるんだと思うんですよね。

おわりに

自分が高校生の頃には、想像もできない未来がやってきました。

これから先は、もっと変化が加速することでしょう。

ワクワクしますね。

子供に何を伝え、何を伸ばしていくべきか。

今回は話があちこち行きましたけど、そういう意味でも、子供にブログとか、SNSに触れさせるのは、
適度なルールのもとなら、必須と思う今日この頃です。

いつでも船を漕ぎ出す準備を。

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